#子供の食育

「食べない!」にサヨナラ。子供の偏食を克服する5つのアプローチ

「せっかく作ったのに、全然食べてくれない…」「野菜を見ると首を振る…」
子供の偏食は、多くの保護者が頭を悩ませる問題です。しかし、実は2~5歳ごろの偏食は、自己主張の芽生えや味覚が敏感であることなどが原因で、多くの子供が経験する発達過程の一つでもあります。焦りやイライラは禁物です。今回は、子供の「食べたい」気持ちを引き出すための、5つの具体的なアプローチをご紹介します。

アプローチ1:無理強いしない、叱らない

食卓で最も避けたいのが、ネガティブな雰囲気です。「一口だけでも食べなさい!」と無理強いしたり、「どうして食べないの!」と叱ったりすると、子供は食事の時間そのものに苦痛を感じるようになってしまいます。

  • ポイント: 食べなくても「そっか、今日はいらない気分なんだね」と、一旦受け入れてあげましょう。食卓から下げて、次の食事の時間まで何も与えないようにします。お腹が空けば、次の食事でしっかり食べるようになります。大切なのは、食事=楽しい時間というイメージを壊さないことです。

アプローチ2:調理や準備に巻き込む

子供は自分が関わったものに強い興味を持つ傾向があります。買い物や料理のプロセスに参加させることで、食材への親近感が湧き、「自分が作ったもの」を食べてみたいという意欲につながります。

  • ポイント: 「どのトマトが美味しそうかな?」「レタスを一緒にちぎってみようか」など、簡単なことからで構いません。野菜を洗う、きのこを割く、お皿を並べるなど、子供ができる範囲のお手伝いを任せてみましょう。

アプローチ3:見た目や調理法に変化をつける

苦手な食材でも、見た目や食感が変わるとすんなり食べてくれることがあります。子供の好奇心をくすぐるような工夫を取り入れてみましょう。

  • ポイント:
    • 切り方を変える: 型抜きで星やハートの形にする、スティック状にするなど。
    • 調理法を変える: 生野菜が苦手なら、煮込んでスープにする、細かく刻んでハンバーグや餃子に混ぜ込むなど。ピーマンの苦みは、細切りより乱切りの方が感じにくいと言われています。
    • 盛り付けを工夫する: お子様ランチのようにワンプレートに盛り付けたり、好きなキャラクターのピックを刺したりするだけでも特別感が出ます。

アプローチ4:「一緒に」「美味しいね」で楽しい雰囲気を作る

子供は周りの大人の様子をよく見ています。保護者が美味しそうに、楽しそうに食事をしている姿を見せることが、何よりの食育になります。

  • ポイント: 「このお魚、ふわふわで美味しいね!」「今日のニンジンは甘いね!」など、具体的な言葉で美味しさを表現しながら食べてみせましょう。子供が少しでも口にしたら、「食べられたね!すごい!」と笑顔で褒めてあげることで、自信につながります。

アプローチ5:空腹という最高のスパイスを活用する

日中の活動量が少なく、あまりお腹が空いていないために食事が進まないケースも少なくありません。生活リズムを見直し、体を動かす機会を増やすことも有効です。

  • ポイント: 天気の良い日は公園で思いっきり走り回る、雨の日は家の中でダンスをするなど、体を動かす習慣をつけましょう。しっかり体を動かしてお腹を空かせることが、何よりのごちそうになります。また、食事の前にジュースやお菓子を与えないことも大切です。

【まとめ】

子供の偏食は一朝一夕に解決するものではありません。大切なのは、保護者が「食べさせなければ」と気負いすぎず、長い目で見守る姿勢です。今日食べなくても、明日食べるかもしれません。様々なアプローチを試しながら、お子様のペースに合わせて、食べる楽しさを見つけるお手伝いをしていきましょう。

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