#基礎栄養学

すべての基本!子供の成長を支える「五大栄養素」の働きとは?

「好き嫌いなく、バランス良く食べてほしい」
子育て中の保護者なら誰もが願うことではないでしょうか。しかし、「バランスの良い食事」とは具体的にどのようなものでしょうか?その基本となるのが、体の成長や活動に欠かせない「五大栄養素」です。今回は、子供の成長に不可欠な5つの栄養素の役割と、それらをどう食事に取り入れれば良いのかを分かりやすく解説します。

1.エネルギーのもと「炭水化物」

炭水化物は、体を動かしたり、脳を働かせたりするための主要なエネルギー源です。特に、活発に動き回る子供にとっては、最も重要な栄養素の一つと言えます。

  • 役割: 体と脳のエネルギーになる。
  • 多く含まれる食品: ごはん、パン、麺類、いも類、とうもろこしなど。

炭水化物が不足すると、疲れやすくなったり、集中力が続かなくなったりします。毎食、主食としてごはんやパンなどを必ず取り入れるようにしましょう。

2.体をつくる「タンパク質」

タンパク質は、筋肉や血液、骨、皮膚、髪の毛など、体のあらゆる部分を作るための材料です。成長期の子供にとっては、丈夫な体を作るために絶対に欠かせません。

  • 役割: 筋肉、血液、骨など体の組織を作る。
  • 多く含まれる食品: 肉、魚、卵、大豆製品(豆腐、納豆)、牛乳・乳製品など。

動物性タンパク質(肉、魚など)と植物性タンパク質(大豆製品など)をバランス良く摂ることが理想です。例えば、朝食に卵、昼食に魚、夕食に肉や豆腐、といったように、様々な食品から取り入れましょう。

3.少量で大きな働きをする「脂質」

脂質は、効率の良いエネルギー源であると同時に、脳の発達や細胞膜の構成、脂溶性ビタミン(A, D, E, K)の吸収を助けるなど、重要な役割を担っています。

  • 役割: エネルギー源、脳の発達促進、ホルモンの材料になる。
  • 多く含まれる食品: 植物油、バター、マヨネーズ、ナッツ類、魚の油(DHA・EPA)など。

特に青魚に含まれるDHAやEPAは、脳の機能向上に役立つと言われています。一方で、揚げ物やお菓子などで過剰に摂取すると肥満の原因にもなるため、良質な脂質を適量摂ることが大切です。

4.体の調子を整える「ビタミン」

ビタミンは、他の栄養素が体内でスムーズに働くのを助ける「潤滑油」のような存在です。エネルギーを作ったり、体の抵抗力を高めたりと、その働きは多岐にわたります。

  • 役割: 体の機能を正常に保つ、免疫力を高める。
  • 多く含まれる食品: 緑黄色野菜(にんじん、ピーマン、ほうれん草)、果物、きのこ類など。

ビタミンは体内で作ることができないため、食事から摂る必要があります。野菜や果物を毎日の食事にプラスすることを意識しましょう。

5.骨や歯を作る「ミネラル」

ミネラルは、骨や歯の主成分になったり、体の水分バランスを調整したりする重要な栄養素です。特に子供の成長に欠かせないのが、骨を強くする「カルシウム」と、血液を作る「鉄分」です。

  • 役割: 骨や歯の形成、血液の生成、体機能の調整。
  • 多く含まれる食品:
    • カルシウム: 牛乳・乳製品、小魚、緑黄色野菜、大豆製品など。
    • 鉄分: レバー、赤身の肉、ほうれん草、ひじきなど。

カルシウムと鉄分は、日本の子供たちに不足しがちな栄養素と言われています。意識して食事に取り入れることが重要です。

【まとめ】

五大栄養素は、それぞれが連携して子供の体を成長させています。どれか一つだけをたくさん摂るのではなく、主食(炭水化物)、主菜(タンパク質・脂質)、副菜(ビタミン・ミネラル)、そして汁物をそろえた「一汁三菜」を基本とすることで、自然とバランスの取れた食事になります。まずは、毎日の食卓に彩りを増やすことから始めてみませんか?ここにテキストがはいります。

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